初代の『千代田』は、
1866年5月竣工。
海軍副総裁榎本武揚が、新政府軍へ引き渡すのを拒み
館山に向かうが、1869年4月29日に箱館港で座礁。
2代目は『防護巡洋艦千代田』。
防護巡洋艦とは、
機関室の上部等一部に装甲を施しその他には装備してない艦のこと。
軽量なので費用や工期、また操縦性に利点があります。
千代田はイギリス製で、日露戦争の際には日本海海戦等に参加。
後に潜水母艦に改装。
1927年8月に標的艦として生涯を閉じています。
3代目は『千歳型水上機母艦』の2番艦。
画像は「千歳」
千歳型は水上機を24機搭載できますが、
千代田は甲標的12隻を搭載すべく改装されたけど、
ミッドウェー海戦で4隻の空母を失い、
その不足を埋めるため、空母に生まれ変わります。
1943年12月21日、第3航空艦隊第51航空戦隊に編入。
その後船団護衛を経て、
1944年6月のマリアナ沖海戦に参加。
被弾・損傷は軽微なるも攻撃隊は全損に近く、
給油艦がやられてしもたので
作戦は中止、帰投します。
傷を癒して間もなく10月にはレイテ沖海戦に参加。
千代田は千歳、戦艦日向とともに第二群を形成し敵を引き付けます。
敵の第2次攻撃隊来襲の際に被弾、航行不能に。
やがて敵巡洋艦に発見され、砲撃を受けて沈没。
艦首甲板が折れ曲がっています
千代田を砲撃し撃沈した米重巡「ウィチタ」
4代目は、海上自衛隊・潜水艦救難母艦「ちよだ」。
1985年3月27日就役。
この艦の特徴は、
まるで船の上にビルを乗っけたような艦橋と、
艦の中央部に深海救難艇(DSRV)が1隻搭載されていることですね。
艦後方のヘリコプター甲板へは、
SH-60J が離発着可能だが、
艦中央にDSRVを搭載してるので、
他の護衛艦のような格納庫はない。
こちらはヘリ搭載型の護衛艦の格納庫。ちよだとは違いますね。
ちよだは、潜水艦救難艦と潜水母艦の機能を有してるので
長期哨戒任務に就く潜水艦乗組員にとって、
外洋で息抜きできる唯一の艦と言えますね。
一般公開される護衛艦の中でも
特に人気が高い艦ではないでしょうか。