それまでいじめを受けていた私は、そこから抜け出すために全てを捨てて空手の道へと進んでいました。
高校に入り2年生になった頃から少しずつではあるが力が付き、ある事件がきっかけではじけてしまい、
喧嘩三昧に日々を送ってたんです。
後に一世を風靡した“ビー・バップ・ハイスクール”のような世界です。
いつも顔を腫らしていたので、クラスでも誰も相手にしてくれず一匹狼の高校生活。
そんな私に告白してきた物好きな一つ下の女子がいたんです。

それまで女子とはあまり話したことなどなかったのですが、なぜかこの子となら何の気兼ねもせずに
素直な気持ちで会話ができたので、知らず知らずのうちに心惹かれる自分がいました。
ただ下校時に、近くの川の土手を駅まで一緒に歩くだけのデートでしたが・・・。
一月ほどたったころだったか、彼女の母親からいきなり
があり、私の母親と呼び出された。

内容は、私のような者と娘が付き合うのは迷惑であると言うもの。
私から身を引くようにと強く念を押された。
彼女の父親はちょっとした会社を経営しており、娘に傷がつくのを恐れたとかなんとか・・・。
それ以降、彼女の登下校は
で送迎されることになり、もう二度とあの土手を二人で歩くこともなかった。

彼女に会えるのは昼休みのほんのわずかな時間だけ。
親の目を盗み、自転車で1時間以上もかけていきなり我が家にやって来た彼女と、
「アントニオ猪木対モハメド・アリ」の異種格闘技戦を観戦したっけ。
やがて夏休みに入り、会えたのはたった一度だけ。
突然
してきて呼び出され、彼女の自宅近くの黒田官兵衛ゆかりの御着城跡公園で、

ベンチに座りコーラ片手にハンバーガー食べながら、たわいもない話をしたっけ・・・。
休みも終わり、1・2・3日とはほんのわずかな会話しかできず、迎えた4日の土曜日の午後、
国道2号線をバイクで走ってたら、偶然反対側に彼女の姿を見つけ、バイクを停め大声で彼女を呼び止めた。
すると彼女は一瞬びっくりした表情から、あのいつものやさしい笑顔でこちら側に走り寄ろうとした瞬間・・・。
彼女が車道に飛び出した時、すでに大型トラックが迫っていたんです![]()

あっという声を上げた時、急ブレーキの音と目前を通り過ぎて停車したトラックの向こう側に横たわる
彼女の姿があった![]()

急いで駆け寄り彼女を抱き抱え
「しっかりせぇ!大丈夫かぁ~!?」
と叫ぶ私を周囲の人が「動かしたらあかん!そっと寝かせろ」と引き離そうとする。
彼女の後頭部から流れ落ちる血で、私の手のひらは真っ赤に染まってた。
「うそやぁ~~~!なんでやぁ~~~
」

と泣き叫んでも、何にも出きん![]()




彼女の親には、
「なんであそこにお前がおったんや
」

「なんで呼び止めたりしたんや
もう会うなゆうたやろ
」


「お前が娘を殺したんやないか~
」

「おい、人殺し!娘を返せ~
」

とかなりの勢いで詰め寄られました。(運転手は警察にいったままで、怒りの矛先は私にしか向けられなかった)
私はただ、うつむいて涙を流すしかできなかった・・・![]()

16歳と言う、青春を一番楽しむべき年齢で天に召された彼女。
私はあれ以来しばらく立ち直ることができず、自暴自棄に喧嘩に明け暮れていました。
私は彼女の分も一生懸命生きてこられたのだろうか・・・![]()

彼女の分まで一生懸命生きると誓ったのに、今の私はいったい何をしてるのだろう・・・・![]()

彼女は
こんな感じの天使になれたのだろうか・・・。

あれから38年の月日が流れました。
あのとても優しく可愛い笑顔を私に残し、彼女は星になった。
今でも彼女のことを思い出す人は、この世にどれくらいいてくれるのだろう・・・。
皆さんにはまったく関係のない記事になってしまいました。
申し訳ありません。
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