幼少の頃、叔母の家によく遊びに行きました。
わら葺屋根で土間・かまどがあり、風呂も五右衛門。
そこが大好きでした。
自宅では「鉄人28号」や「鉄腕アトム」などが放送される日は待ち遠しかったのですが、
ここへ来ると、
も気にならないし、おもちゃもそないに欲しくない。

夏には川遊び、今頃は芋掘り等自然相手にいつもはしゃいでいました。
築百年以上経ってるこの古民家は、
中は薄暗く、夏はひんやりとしててわりと過ごしやすかったように思います。
板の間には『囲炉裏』があり、黒いやかんがシューシューと湯気をはいていたり、
鍋がぐつぐつ音を立てて、いいにおいがしてたっけ。
今でいう炊事場は、「おくどさん」と呼ばれかまどや五右衛門風呂がそこにありました。
昼間に山に入り、焚き木拾いや薪割りをしておき、夕焼けで西の空が赤く染まるころには、
まずはかまどに火を入れ湯を沸かし、
それから火吹き竹でふうふうしながら風呂を焚きます。
五右衛門風呂は、鉄の釜なので木の板の上に乗って入るのですが、
子どもの頃はうまく乗れずに板だけがボワンと浮き上がったり、
炊いてる時は釜に肌が当たるとメッチャ熱いので、膝を抱えてなるべく動かないように
じっとして入ってましたね。
七輪で魚焼いたり、火鉢では豆餅焼いたり、
とても懐かしい光景です。
冬に向けて軒には吊るし柿が干してあったり、
叔母は手が空くと、わら縄づくりやむしろ編みに精を出していました。
兎追いし かの山
小鮒釣りし かの川
夢は今も巡りて
忘れがたき 故郷
あの日野山を駆け巡り、小川に飛び込んでは小魚を追った。
その家も今では主を亡くし、
愛知県に住んでるいとこが、換気したり庭の草刈をするために
年に一度帰るだけ。
私の家ではないけれど、
やがて朽ちていくかもしれない現実に、
ただ寂しさを覚えます・・・・。
自然に接し、自然と戯れ、自然に生かされていたあの頃。
もう戻れないけれど、あの純粋な気持ちのまま
今を生きたいと願うだけです。
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