鶉野飛行場は、兵庫県加西市鶉野町にある
旧海軍飛行場跡の事。
元々川西航空機姫路工場の専用飛行場として建設されたが、
姫路海軍航空隊や筑波海軍航空隊分遣隊が駐留し、
訓練基地および特攻隊の出撃拠点となりました。
川西航空機姫路工場では、紫電・紫電改が製造され、
姫路海軍航空隊では艦攻搭乗員養成を行っており、
ここでは戦爆混合の機体が発着訓練を行っていました。
昭和20年3月には「神風特別攻撃隊護皇白鷺隊」が編成され、
鹿児島県の串良飛行場等の各地の基地から沖縄方面へと
飛び立っていきました。
滑走路近郊には掩体壕・エプロン・戦闘指揮所・防空壕などの遺構があり、
対空機銃座跡には、映画『男たちの大和』で使用された
九六式二十五粍高角機銃模型が設置されています。
ご覧のように放置されたままの台座は整備され
現在は二十五粍高角機銃はガラスケースで保護され
偽装網がかけられています。
鶉野飛行場資料館では、
当時の鶉野の歴史やパイロット、
紫電改などに関する資料を展示してあります。
この滑走路跡は、現在防衛省が管理しており、
早ければ今年度末には加西市に払い下げされる。
同市では予算として約6000万円を計上しました。
市は払い下げ後、防災拠点として活用のほか、
国内でもこれだけの規模の滑走路跡と
周囲の戦争遺構群が現存してる個所はなく
これらを整備し、広く一般に公開する予定。
現存する紫電改は
米フロリダ州「国立海軍航空博物館」
米ワシントンD.C.にある「国立航空宇宙博物館」
米オハイオ州「国立アメリカ空軍博物館」
の4機があり、米国に上記の中の1機を返還するように
働きかけていましたが、難航してる模様。
代わりに実物大の模型を展示する予定だとか。
どうせ実物大を展示するならば、
掩体壕風の建物を作成し、
その中に展示すればどうでしょうねぇ。
これは知覧特攻平和会館に野外展示してある
一式戦闘機「隼」。
映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」に使用された機体。
知覧へは何度も足を運んでいますが、
年を追うごとに色あせてしまいました。
このような姿にさせないためにも
野外展示ではなく、屋内展示にしてほしいものです。