伊361潜水艦は同型の1番艦として1944年5月25日に竣工。
ウェーキ島への輸送任務を繰り返したのち、回転搭載の改装を受け、5月24日轟隊を載せ大津島を出撃。
5月30日、沖縄東方海面で敵空母機の攻撃を受け沈没してしまいました![]()

この型は、回天を前甲板に2基、後甲板に3基、合計5基を搭載することができ、また画像で見て取れるように甲板上から艦橋上部に向かい反りあがってるのが特徴です。
これは浮上航行時、敵レーダー波を海面に逸らすような設計で、今でいうところの“ステルス”ですね。
記録によると、伊361を撃沈したのは護衛空母「アンツィオ」搭載のTBFアベンジャー。
日本海軍で言うと「艦攻」にあたる機です。
特徴は、それまでの雷撃機より燃料タンクを大型化したことにより航続距離が大幅に伸びたこと。
(TBF-1Cで1,778km。TBDデヴァステイターは700km)
後部には、電気駆動砲塔に備えつけられた12.7mm重機関銃1門を搭載しています。
なんでも、九七式艦上攻撃機よりも優れていたそうですよ。
このにくったらしい「アンツィオ」は、硫黄島上陸作戦に参加した際、回天千早隊を積んだ伊号368潜水艦・呂43潜水艦を、7月には小笠原北東方海域で伊号13潜水艦をも撃沈しています![]()

このころの米海軍では、1941年から開発が始まった「電動の音響ホーミング魚雷Mk24」を搭載しており、
(これも今で言う所の「ホーミング魚雷」)艦船用レーダー(対空・対水上)・航空機用レーダー・水中ソーナーが発達してきており、日本海軍の艦船は、夜間航行であっても気が抜けないようでした。
どうせ散るなら、せめて、せめて回天戦を行ってからにしてあげたかった・・・と、しみじみと感じます。